私のクルーズ・スパ レポート
谷川 洋子(びぃずるうむ代表)
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六つ星リラクゼーションへの招待
──クリスタル・スパ体験記(2003年10月、2004年1月)
私は先ごろクリスタル・ハーモニーのメキシカンリビエラ・クルーズに乗船し、いま熱い注目を集めている船上スパを体験しました。クルーズファンの方々が船上スパを上手にご利用されることを願いつつ、レポートいたします。
◎最大の魅力は開放性
船上のマイルームであるキャビンから、ラフな服装のままスパのフロントへ。そのままサウナに入り、トリートメントルームへ。トリートメントが終わったら最上階の専用デッキで、白いマットが敷かれたチェアに体を横たえ、かすかに潮風を感じながらまどろむもよし、キャビンに戻ってベッドに倒れ込むもまたよし。
こんなわがままなスタイルは、都会のサロンではなかなか叶わないことです。街のサロンでは、フロントから男女が別々になるのが当たり前。ところがクリスタル・スパでは、トリートメントルームへ続く廊下は男女がともに歩ける構造です。船という限られた空間を効率的に利用するためかもしれませんが、乗船客が紳士淑女ばかりで、セキュリティチェックも厳重な、きわめて安全度の高い空間である船内だからこそ可能なオープン構造だと思います。
男女一緒といえば、数多いトリートメント・メニューの中に「陰陽マッサージセミナー」がありました。これはカップル(男女)で受けるトリートメントの実習講座です。当然、トリートメント用のベッドが二台置かれたルームが用意されています。料金は八〇分で二四二ドルです。
◎まずはスパルームの見学ツアーを
クリスタルのスパ・ルームはいたって開放的ですが、初めてトリートメントは受けるときは、そのスパの内部がどうなっているのか、どんなタイプのトリートメントなのか、とても気にかかるものです。より深いリラクゼーション効果を得るためには、安心した状態でトリートメントを受けることが肝心。初めて利用するスパの内部が分かっていたら、リラックス度が高まるというものです。乗船直後に、スパルームの見学会(ツアー)がありますから、これに参加することをお薦めします。
また、自分の身体の状態や、どんなトリートメントを希望しているか、英語でうまく伝える自信がないときは、乗務している日本人アクテビティ・ホステスが強い味方になってくれます。気軽に電話して、スパの予約を取ってもらい、リクエストも伝えるといいでしょう。私もそうしました。
◎三つのトリートメントを体験
私がハーモニーのスパで体験したトリートメントは三種。スウェーデンの体操教師が開発したマッサージ法を基にアロマ(芳香)トリートメントを加味した「スウェーディッシュ」、日本では西洋式足裏マッサージとして知られるようになった「リフレクソロジー」、そして両腕のとくに肘から手首までの前腕部分を使って筋肉を強く深くもみほぐす「ウェル・ビーイング」です。
なおウェル・ビーイングの最後には、温められた石を身体の上に乗せて血行を促す「アロマストーン」がありました。最近とくに注目を集めている手法です。
三つのトリートメントとも施術と前後の説明などを含めて一時間少々。料金は一〇九ドル(チップ別)でした。
二〇代〜三〇代のセラピストは技術にばらつきはなく、基礎教育がしっかりされているという印象を受けました。施術のポイントとなる手の密着度も十分。
◎日本特産の椿油にびっくり
アロマトリートメントは、日本語では「軽擦(けいさつ)」と表現されるように、皮膚の表面を穏やかなタッチで流すスタイルが主流ですが、その種の日本人が好む細やかさという点では、ちょっと物足りなさも感じるかもしれません。でも、若いセラピストが、やや強めの圧で全身をほぐしてくれるので、オーソドックスなマッサージを好む日本の中高年層や男性にも満足度の高い内容ではないかと思います。
ところでトリートメントに使うベースオイルは、日本ではホホバ、スイートアーモンドなど、海外から輸入される植物油が主流ですが、クリスタル・スパでは日本製の椿油が活用されていました。香りも穏やかで伸びもよく、筋肉をほぐす効果が高いとのこと。さすがはアロマ最先端のアメリカと感心し、私もさっそく取り入れることにしました。(了)
(初出・クルーズ会員誌「クルーズレター」)
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